教養深化プログラムは、民間企業・公務員・教員などへの就職を希望する修士課程および博士後期課程の学生を対象とする教育プログラムです。 大学院の専門教育で専門分野の研究をさらに深めるとともに、人文社会科学諸分野の総合的な学修および文理融合・学際的な学修を通じて、「課題を発見し解決する力」、「俯瞰する力」、「複合的に考え正しく伝える力」、「行動する力」を修得し、専門知識を実社会で役立てる実践力の向上を目指します。
高度な専門知識を持った 即戦力人材に成長
教養深化プログラムの受講希望者は、専門研究を深めていくかたわら、人文社会科学諸分野の総合的な学修と、社会で役立つジェネリックスキル※1を学修することにより、高度な専門知識を有し、社会で即戦力となる人材へと成長していきます。博士後期課程の学生にとっても幅広いキャリアへの扉が開けます。
※1 ジェネリックスキル: 社会人として活躍するための能力のこと。具体的には「知識活用力」、「課題解決力」、「コミュニケーションカ」、「チームワーク・リーダーシップ」等の社会で役立つ汎用的な力を指す言葉として使われています。
学びの特徴
人文学と人間科学諸分野の
総合的な学修プログラム
研究室単位の専門科目の学修とともに、人文社会科学の諸分野を横断する学修プログラムを発展的に学び「考える力」「書く力」「読む力」「発表する力」「総合する力」をレベルアップします。
文理融合・学際的な
教育プログラム
数理的思考やデータの分析・活用方法を学ぶとともに、自然科学の最先端の知に触れ、自らの専門知識をベースに自然科学への理解が深まり、文理の枠を越えた学際的な力が身につきます。
社会と繋がる実践を
重視したプログラム
人材育成本部、CoSTEPと連携した実践的プログラムにより、高度なジェネリックスキルが身につきます。
想定されるキャリアパス
- 教養深化プログラムで身につく力は、社会のあらゆる職業で役に立つ力です。各自の専門分野の研究をさらに深めるとともに、人文社会科学諸分野の総合的な学修と、社会で役立つジェネリックスキルを学修することにより、社会のさまざまなセクターで、高度な専門知識を有し即戦力となる人材として活躍が見込まれます。
- 博士後期課程進学者や、将来アカデミックポストを目指す人にとっても、学際的な研究視野を培い、今後の研究活動に役立つ知識とスキルを身につけることができます。
指導体制・専門教育との関係・就職
- 専門科目は指導教員が指導、教養深化プログラムはプログラム教員が担当し、両者の連携により、無理のない履修計画を確保します。
- セメスター科目、集中講義を多く取り入れ、就職活動やインターンシップに配慮したカリキュラムを設定します。
- 専門科目とできるだけ重ならない時間帯に開講するよう配慮します。
- 各大学院の規定により教養深化プログラムで取得した単位の一部を大学院共通授業科目として修了要件の一部とすることができます。
- 1科目1単位から受講することができます。5単位以上取得することでプログラムの履修を証明をします。規定の10単位以上取得することでディプロマを授与します。
- 留学生も受講することができますが、授業はすべて日本語で行われます。日本語能力試験でN1取得程度の日本語能力が必要です。
- 人材育成本部所属のキャリア担当の教員を中心に学内外と協力し、きめ細やかな就職支援を行います。(キャリア相談、インターンシップ紹介等)
- 博士後期課程に進学する人にも、今後の研究活動に有益な知識とスキルを提供します。
プログラム長ご挨拶
プログラム長
加藤 重広
文学研究院 教授
本プログラムは大学院レベルでの教養の拡張・高度化・深化をめざす教育プログラムです。
かつては,大学院と言えばアカデミア(研究職)への就職しか想定されていなかったのですが、現在は進路の多様化が進んでいます。文化施設や教育機関は言うに及ばず、民間企業や地方自治体などでも大学院修了の人材を求めているところが少なくありません。
しかし、一方で、大学院を修了して働き始めても、周囲の期待する高度人材のイメージとのずれを感じるというケースをよく耳にします。
専門以外のことも深く広く理解している人材像に自分を高めていくための、世界の扉を開けるために導くのが本プログラムの役目です。.
また、アカデミアでも、専門のみに沈潜して他の領域のことを知らないとブレークスルーの機会を逃してしまうことがあります。
異なる知見を結びつけたところから生まれるシン発見、つまり、セレンディピティこそが学問の新しい地平を切り拓きます。
アカデミアを目指す人も、セミ・アカデミアを目指す人も、ノンアカデミアを目指す人も、教養のシン化の世界をのぞいてみませんか。